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M-1グランプリ2019決勝をこう楽しもう

明日はいよいよM-1グランプリ2019決勝!

こんばんは! この記事はアルの「アドベントカレンダー」21日目の記事です。マンガのコマを使ってブログを書きます。 (記事内のすべてのコマは出版社様・著作者様からの許可をいただいた上、Webサービス「アル」内で投稿されたものです)

adventar.org

さて、もうソワソワがとまりません。明日はM-1決勝です。

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13:55から、敗者復活戦です。そこから見ようね。

www.m-1gp.com

M-1の歴史、魅力については、ナイツ塙さんの「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」が詳しいのでぜひご覧ください。

言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか (集英社新書)

言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか (集英社新書)

M-1の特徴をざっとおさらい

  • 日本イチの賞金額、1000万円の(つまり日本一の漫才師を決める)大会である
  • M-1はプロアマ問わず芸歴15年以内なら誰でも参加することができ、大勢の芸人の中でいきなり売れるチャンスである
  • 勝戦では4分間という通常の漫才より短い時間で戦う(それ用の対策がいる)
  • 勝戦は生放送で観客ありの中審査員が点数をつけて勝敗を決める。

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芸歴の制限や敗者復活戦の制度、ネタ順番などの細かなルールは改定を繰り返していますが、大枠はこの通りです。

つまり...

芸人が死にもの狂いでこの4分に向けて1年間漫才をやってきてスターになるチャンスを狙っている大会です。 年々、大会の泊がつき、参加エントリーは5000組を超えています。

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夏から始まる予選と、準決勝くらいから始まる密着、GYAOによる投票制度や終了直後の打ち上げ配信、終了後のアナザーストーリー特番など、約半年間をかけて芸人の奮闘に並走できる(規模とお金も含めて)がM-1グランプリの最大の魅力であります。

漫才師がこんな感じにうつるのがM-1グランプリ

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今年のM-1グランプリの特徴は

じゃあ今年のM-1グランプリの特徴はなにか。何が起きているのか。私の主観も交えて書きます

運営は「フレッシュさ」を強調することで大会のマンネリ化を更に防ごうとしている

今年の決勝進出者をみて「わからない組が半分以上....」という方も多いのではないでしょうか。

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決勝進出者

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今年は本命や決勝確実言われていたコンビがバンバン準決勝で敗退しています。

私は準決勝のネタを見れていないのですが、今年は全国の映画巻でライブビューイングがあり、準決勝の内容を同時に見ることができました。 私の知り合いの感想では(あくまで個人の感想)和牛はネタのチョイスがちょっと良くなかったのではないかという話があり、そういう点では正しいジャッジだねということでした。

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その上でも、まだマスにはあまり出ていない芸人が特に多いのが特徴だと思います。 運営のつよい意思を感じます。

年々レベルが上がっている関係で、ちょっとでも体力(ネタ)温存しようとすると有力候補でも敗退しやすくなっている

準決勝であのネタやりたいから、準々決勝はこのネタにしておくか、みたいなことをするとサクッと落ちています。 決勝の決勝で一番最高のネタをやらないと勝てないけど、その手前で別の最高のネタがいくつも必要です。

例えばスポーツ選手は、シーズン内の調整力は必要であったとしても、毎回やることは「試合」で同じことです。 でもM-1グランプリでは同じネタは(不可能ではありませんが)不利になりやすいんです。 劇場やテレビでやりなれているネタも、同じことが言えます。過酷...。

フレッシュで、作り込まれた漫才が2本あって、やっと準決勝まで進めた!!!でもその先にまだ

  • 準決勝で勝つネタ
  • 決勝1回目で勝つネタ
  • 決勝の決勝で勝つネタ

がないといけません。どのカードから出すか、どれくらい持ち札があるかがとても重要になります。 霜降り明星は2017年に準決勝で敗退してから2018年の大会まで、かなり緻密にM-1対策をしてきました。 テレビなどの他の仕事が少なく劇場中心だからこそできる調整です。 すでに売れている芸人は、対策の時間的にも、目新しさ的にも、ちょっと大変になります...。

「順番」と会場の空気づくりについて

M-1グランプリで勝つことの大きな要素に「登場の順番」があります。見たことがある人は感じたことがあると思いますが、例えばトップバッターは会場が肩に力が入っている、審査員が「高得点つけすぎてあとでインフレしないように様子をみた点数をつけがち」という難点があります。(実際にトップバッターで優勝したのは初回の中川家のみです)

なので、漫才そのもの良さだけでなく、運やその年の会場の空気感も変数になります。 実際、去年のM-1グランプリは会場が中盤までずっと固く、ウケにくい空気でした。フレッシュで異質だったトムブラウンがでて空気が変わりだしたあとに、霜降り明星がハネました。そういう運もあります。

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余談ですが、決戦会場と控室をつなぐ中継で毎回スーパーマラドーナの田中さんが勇気のある!?シンプルなダジャレをし続けて会場の硬さを和らげようとしており、大会終了後に多くの芸人から称賛されていました。(本人はあんまり深く考えていなかった模様)

出場する芸人たちはライバルでありながら会場全体をどのように自分たちの空気にするか協力していたりします。

誰が一体優勝するのか

いろいろと書きましたが明日は日本中がこの10組に注目し、新しいスターの誕生を目の当たりにします。

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そして大会戦略はあれども、それぞれの芸人が自分たちがもっともおもしろいと思うことで勝負をします。

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私の優勝予想は

です!

そして、私が「優勝してほしい想い」は

  • 1位:インディアンス
  • 2位:敗者復活から和牛
  • 3位:かまいたち

です。「想い」のランキングは正直差はありません。3組とも同じくらい大好き。

ハー緊張してきた!誰が優勝するかもそうですが、どんな大会になるかのほうが気になっています。こんな漫才の大会は他にはありません。心してみなさんの死闘を見届けたいと思います。

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